「みくもバースト!」アプリ制作のこと
ゲームアプリ「みくもバースト!」をリリースしました!
19日現在、ストアにあがってるのはAndroid版のみですが、 iOS版も申請中なので近々iOSでもプレイできるようになると思います。
ここでは、アプリをリリースするまでに至るいろいろを思いつくまま書きました。 ただ、まだ完成ではなくて今後も段階リリースしていくのでこれらの制作秘話は現在進行形です、 というところだけ付け足しておきますよ〜。
このブログの記事にしてはだいぶテキストも長いので、 適当に流し読みしながら気になったところだけピックアップして読んでもらっても構わないです!
見出し
「みくもバースト!」について
アイデア
短時間で簡単に遊べるゲームを作りたいなと思って、このゲームを作りました。 イメージはこのはちゃんがツイートしてたのがまさにそうでしたw
@yuuki_arc @MikumoAnzu 高橋名人にやってもらいたい。
— 美雲このは (@MikumoConoHa) 2014, 12月 15
高橋名人の16連射というものがあり、そこから膨らませて、 スマホのゲームで連打系のゲーム作ってみたらおもしろいかなーというのがもともとの発想です。
キャラクター
当初、フリー素材のキャラクターを使ってアプリを作っていました。 そんな中、ふとしたきっかけでマスコットアプリ文化祭なるものを知って、 提出期限までには完成できそうかなーという感触があったので応募してみることにしました。 (実際は、最初にも書いたように現在進行形で開発してるので無理やり完成に持っていった、というところです…)
キャラクター選択についてはとくに迷うことなく、 それなりに知っていて馴染みのあった「美雲このは」と「美雲あんず」にしました。 キャラクターの性格付けは悩みどころだったので助かりましたねー。 さらに、そこから想像してゲームの世界観やストーリーも比較的容易に膨らませて展開していけたのもよかったです。
また、もともと1人キャラのゲームだったところを、このは&あんずのダブルヒロインに切り替えたので、 ユーザーとしてはキャラ選択の楽しみが増えたことと、ゲーム的にも幅が広がったかなと思います。
キャラクター強化要素
キャラクター強化要素というか育成要素についても、ランクアップするだけですが組み込んでます。 純粋にゲームがおもしろければそういう要素がなくてもスコアアタックだけでいいと思いますが、 このアプリに関してはゲーム性はないようなものなので、 別の部分でおもしろくなるような仕組みを考えないと何回もプレイしてもらえないなと。 ちょうど、このは&あんずという個性的なキャラクターを使うことにしたのもあって、 キャラクターが強くなることでより愛着が湧いて複数回プレイしてくれるかなという気持ちもありました。
1バトル10秒
最初は1分ぐらいのゲーム時間にしてたんですが、やってみたら1分は長すぎるなと感じたので、 思い切って10秒にしてます。 たぶん、どこの誰かもわからない作者のゲームで1分もプレイしないかなと思ったのと、 1回やったとしても2回、3回とやらないだろうなと思ったので1回のゲーム時間はそのぐらいに縮めました。 まぁ単純にタップするだけのゲームだから、というのもあります。
攻撃してこないモンスター
ぜんぜん攻撃してこないのは、攻撃されることによるプレイヤーへのストレスだったり ゲームバランスの複雑性を回避したかったからです。 そのため、敵はぜんぜん攻撃してくることはなく、このはとあんずが一方的に攻撃する内容になってますが…w
まぁ、ゲームの雰囲気として、明るいライトなバトルゲームという位置づけになってると思ってるので、 これでもいいかなーと思ってます。
ボスとのバトルモード
ボスとのバトルは初っ端からできますが、このボスはどうやっても倒せないです。 (今のところどこにもそういう説明は書いてないので、ランク上げれば倒せると思ってたらすみません…)
ボスバトルの位置づけとして、今時点の話で書くとエンドレスモードというかスコアアタックのために用意しています。 通常バトルだと10秒かからずに倒せてしまうので、フルタイムで戦ったときのスコアがでないんですよね。 なので、フルタイムでのスコアアタックモードがほしくて用意しました。
そもそもの話をすると、ストーリーの一部としてボスバトルは組み込もうと思ってたので、 スコアアタックとかも考えてなかったんですけど、そこは提出期限の兼ね合いというか…。 必要なモードが開発できてない中で、どういうところでユーザーに楽しんでもらえるゲームアプリとして成立させるか、 という落とし所を考えた結果でてきたモードでした。 ストーリーモードを今後導入するので、そのときにどういう扱いにするかは考え中です。
ゲーム仕様とゲームバランス
ゲームの仕様は何回も変更を入れていて、 バーストモードの仕様であったりバトルリザルトに表示する要素であったり、 作っては変えてという感じで試行錯誤してました。 最初にきちんとゲーム設計してればもっと効率よく進められたのかも。
ゲームバランスは今も試行錯誤してますが、 方針としてはライトユーザー向けの短時間で遊べるゲームにしてます。 ストーリーモードやキャラクター強化は最初つける予定はなかったのですが、 せっかくダウンロードして遊んでもらうので、 それなりに継続要素はあったほうがいいだろうなと思ってつける方針に変更してます。
タイトル
最初はまったく別のタイトルにしてましたが、 このは&あんず仕様にしたのでなるべく簡単でスッと入りやすい単語にしました。 「みくも」の部分は「このは&あんず」にするか「あんこ」にするかどうしようか色々考えましたが、 みくも.com があるし「みくも」でも一般的に通じるかなーと思って決めてます。 「バースト」の部分は「連打」を連想させるような簡単で短い(最長5発音程度)の英単語をと思いましたが、 これだ!というのがひねり出せなかったので、感覚的に違和感がないような、連打を連想できそうな英単語にしました。 感嘆符は連打してる勢いをタイトルに出すためで「バースト」よりは「バースト!」かなという感じです。
開発について
ゲームアプリ開発
きちんと一般公開にまでこぎつけたアプリとしては今回のアプリが初めてです。 だいぶ前にCocos2d-iPhoneだったり、最近だとUnity3Dでコード組んでみたりはしてるんですが、 明確なゴールというかこういうゲームアプリがつくりたい!というのがないまま作ってるので、 だいたい途中で放置したままになってます。 なので、今回リリースできてひとまずホッとしてます…。
開発期間
個人制作でトータル4ヶ月ぐらい。 最初の1ヶ月は結果的にCocos2d-xに慣れる期間という感じだったので、 今の仕様のベースを作り始めてからどのくらいか考えると3ヶ月ぐらいです。 平日ちまちまやりつつ、土日の休日でがっつり時間使って作ってました。 コワーキングスペースにはとてもお世話になりました。
素材選び
地味に時間がかかったのが各種素材選びでした。 プログラミングしかできるものがないので、 背景やキャラクター画像、音楽、効果音などの素材はいろいろ見て回ってお借りしました。 1回見ただけだと、ゲームの雰囲気に合ってるかいまいちぴんとこない事が多く、 何回も何日も同じ素材サイトを見たり聴いたりしては悩んでたと思います。 さらに、このは&あんずのキャラクターに切り替えたことでゲーム全体の雰囲気もだいぶ変わったので、 そのときも再度、素材を選びなおしました。 こういう部分は個人制作だとしかたないのかなと思いつつ、 ディレクター、デザイナーがいたら楽なんだろうなと思ってます。
使用言語
Macのマシンで、Cocos2d-x 3.2で開発してます。 作り始めたときはまだ3.2が出たばかりで2.x系の情報が多かったんですが、 近いうちに3.x系が主流になるのは明らかだったので最新版で作り始めました。 参考にした2.x系のコードが3.x系になると動かなくなるといったこともありましたが、 そのあたりのバージョンによる差異は最初の1ヶ月間で吸収できたように思います。
開発ツール
以下のツールを使って開発してます。
CocosBuilder
画面(Scene)ごとのベースレイアウトで使ってます。 多機能でアニメーションをつけられたり色々できるようですが、 そういうことは一切ふれてなく、単純にレイアウトのみで使いました。 設定で解像度対応も自動的にしてくれるし、GUIで画像パーツを配置できる優れたツールです。 最近だとCocos Studioがでてきていますが、 開発し始めた頃はバグだらけでとても使える状態じゃなかったためCocosBuilderを選択しています。 今のCocos Studioが正式使用に耐えられる完成度かはわかりませんが、また次回新しいゲームアプリを作るときに試してみようと思います。
TexturePacker
下記の記事にあるように無料ライセンスを手に入れてフル活用してました。
TexturePackerとPhysicsEditorの無料ライセンスを取得する方法
少し設定しておけばあとは毎回、自動的に解像度のHD/SD用出力をしてくれるし、 作りこんでいくとテクスチャアトラスの使用有無が作業効率に大きく影響してくるので、 非常に役に立つツールでした。
Glyph Designer
これは下記のように半額で購入したものを使ってます。
Particle Designer/Glyph Designerがセール中!8月31日まで50%OFF!
今回のゲーム内の文字はすべて、このGlyph Designerで画像化した文字フォントを使っています。 個人的にゲームアプリ開発では必須です。
Particle Designer
これもGlyph Designer同様、半額で購入したものです。 いまいち使いきれませんでしたが、いちおうタイトル画面で使ってます。 動作が重くなるのでバトル画面で使うのを躊躇して使いませんでしたが、パラメータや何かの設定次第なのかも。
AppC cloud
下記サイトのMBaaSです。
https://app-c.net/
ランキング機能と広告機能で利用させていただきました。 サイトに登録してAppC cloud SDKを組み込むことで、 容易にAndroid及びiOSで共通の機能を実装できる優れたサービスです。 Cocos2d-x 3.x系のSDKもあります。 今回は利用機会がありませんでしたが、アプリ内課金などの仕組みも簡単に実装できるようです。
導入した技術・仕組み
他、思いつくものを箇条書きで。(すみません、書くのに力尽きました)
- テクスチャアトラス
- フォント画像化
- 解像度対応(iPhone6plus対応)
- スクリプトでapk,ipa生成〜DeployGate自動配信
- 共通ライブラリをスタティックライブラリ化
- ネイティブ連携でツイート&レビュー機能
- Google Analytics
- PicoJson(データをシリアライズ化して保持)
githubに公開
コードはgithubに公開しています。 公開できないパラメータなどもありますので、 そのままでは動きませんが、まぁなにか参考にしていただければ。 https://github.com/yuuki-arc/mikumo-burst